まかだみあのこと

日常のこととか。仕事のこととか。

花は枯れても、香りは残る。

コンビニでふと、レモンティーに目をやる。


紅茶はあまり買わない。コーヒー派だから。


紅茶を飲むとしたら、ミルクティー一択。
午後の紅茶エスプレッソが好き。


レモンティーの隣にはピーチティーが置いてある。
フルーツティー同士、仲良く並んでいる。


(あの子はいつもレモンティーだったな。)


ふと、1年前を思い出す。

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彼女がレモンティー
僕はピーチティー

コーヒーが飲みたかったが、そのときは我慢していた。

抱えてレジに持って行く。


いつもレジ前で「ここは私が、いや俺が。」と小競り合い。

それも楽しかった。


自宅にて、テレビを見ながら一口飲む。
「やっぱりおいしい。」と彼女は言う。

「うん、なかなかいけるよ」と僕。

飲んだら手をつなぐ、寄り添うを繰り返し、次第に夜遅くなっていく。

見つめる僕、目をそらす彼女。
「こっち見ないで、恥ずかしいじゃん。」

「何で?だめなの?笑」

「むー!ちょっとは慣れました。…ねぇ、ちゅーしたいとき、いつもその顔するよね笑」

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どんな顔していたんだろう。

どすけべな顔をしていないことを願いたい。

ただ、レモンティーを見るたびに彼女との日々を思い出す。
生活の一部に、ずっと彼女がいるのだ。

この匂いは一生消えないだろう。